ノンダイアトニックコード「サブドミナントマイナー(Subdominant minor)」について解説します。
奥華子さんのガーネット。
0:20〜 「空に浮かんだ♪」の一瞬センチメンタルな雰囲気になる空気感を演出している音楽理論です!
サブドミナントマイナーについて
前提知識として
この2点は最低限おさえておきましょう!
サブドミナントマイナーの基本について
ばばばばん。
上がKey=C, 下がKey=Cmのダイアトニックコードになります。
Key=Cの楽曲中で
「サブドミナントのコード(=IV△7)を同主調(Key=Cm)のサブドミナント系コードに置換できるよ!」
というのがサブドミナントマイナーの基本になります。
マイナーキーのS(サブドミナント)のコードを、メジャーキー上に借用する理論です!
「マイナーキーのファンクション(機能)はTSTSDSSである」という知識があれば、どのコードがサブドミナントマイナーとして使えるのかを導き出すことができます!
サブドミナントマイナーの使用例
IV△7-IVm7
こちらは、Key=Cのダイアトニックコードで構成されたコード進行です。
「IV△7のコードのあとにIVm7のコードを挿入する」
これがもっともオーソドックスな使い方です。
「なんちゃってモーダルインターチェンジ」ですね。
「サブドミナントマイナーといえばIV△7-IVm7が並んでいるやつ」と覚えている方も多いのではないでしょうか!
冒頭のガーネットもこのパターンです。
IVm7-V-I
必ずしもIV△7をトリガーとして設置する必要はありません。
サブドミナントの音(=IV△7)を、そのままマイナー調のサブドミナントの音に置き換えることができます。
こちらはIV△7をIVm7に置き換えたコード進行になります。
同じサブドミナント系の機能を持ったコードなので、違和感なく置換することができます!
VIm7-V-I
サブドミナントマイナーは「マイナーコードに置き換える」という意味ではありません。
「マイナー調のサブドミナントコードに置き換える」という音楽理論です。
その証拠に、Fm7の平行調にあたるA♭△7にも置き換えることができます。
A♭△7はKey=Cmの♭VI度のコードになります!
IIø7-G7-I
「Key=Cmの中でサブドミナントの機能を持っているコード」ということで、IIø7にあたりDm7(♭5)のコードにも置き換えることができます。
マイナーII-V-I(IIø7-V7-Im7)の解決先がメジャーコードになるようなサウンドを再現できます!
サブドミナントマイナーとは
一言でまとめると「同主調のサブドミナント同士で置き換えることができるよ!」というのがサブドミナントマイナーです!
Key=Cのサブドミナント(=IV△7)を、Key=Cmのサブドミナント(IIø7, IVm7, ♭VI△7)に置き換えることができるよ!
楽曲のアナライズ、制作にご活用ください!