【ベーシスト向け】コードの構成・仕組みを理解しよう【和音】

コードについて
高橋 和明
かずあき先生
独立12年目のフリーランスのプロベーシスト。
専門学校卒業後、楽器店の講師経験を経て独立。
現在はジャズプレイヤー、作曲家、講師として活動。
プロの質問し放題のBASS NOTEオンラインコミュニティ「Minerva」を運営中。
ウマ娘ちゃん箱推し。

コードの仕組みを勉強する前に

ふたつのスケールを弾けるようにしておこう

メジャースケールを弾く順番

コードについて勉強する前に、メジャースケールマイナースケールを弾けるようにしておきましょう!

2つのスケールの形を覚えていると、コードの構造を直感的に理解できるようになります!

かずあき先生
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音度について理解しておこう【重要】

ディグリーネームについて

コードの構造を理解するためには、音度(ディグリー)の知識が必須です!

「初心者のための度数の数え方」の記事で、必ず事前に勉強しておきましょう!

かずあき先生
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コードネームを読めるようになろう

コードネームの読み方

必要であれば、コード名の読み方も勉強しておきましょう!

目次

コードの仕組みについて

コードの4つのポケット 2

コードの表記は、大きく分けて4つのポケットで構成されています。

① 根音が入る枠
② 3rdの指定が入る枠
③ テンションの指定が入る枠
④ 追加指示が入る枠

①根音が入る枠

最初の大文字はアルファベット読み

①の枠には

「ここで指定した音名を1度として、3度と5度の音を重ねてコードを作ってね!」

という意味があります。

言葉にすると難しそうですが、ベースの指板で考えるととっても簡単です!

メジャースケールの1,3,5

「メジャースケールの形から1番目・3番目・5番目の音を抜き出して用意してね!」という指示です。

スケールを基準に考えると分かりやすいですね!

大文字で指定された音から始まるメジャースケールを弾いてみましょう!

かずあき先生
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五線譜と鍵盤で見るトライアド

五線譜と鍵盤でも確認しておきましょう。

音符が3つ、等間隔で並んでいます。
このようにRoot, 3rd, 5thの3音を重ねた和音のことを「トライアド」と呼びます!

このトライアドこそが、コードを演奏するためのすべての基準になります!

かずあき先生
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②3rdの指定が入る枠

mが入る枠

3rdを指定する枠には

「コードの3rdの音を半音下げなさい!」

という意味の「m(マイナー)が入ります。

五線譜と鍵盤で見るマイナートライアド

①の枠で用意した三和音(トライアド)の3rdの音をフラットさせます。

m(マイナー)の指示で変形したトライアドのことを「マイナートライアド」と呼びます。

♭(フラット)は「音を半音(1フレット)下げる」という意味の記号です!

かずあき先生
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こんなイメージ。

マイナースケールの1,3,5

「◯m」という形のコードが出てきたら、まずはマイナースケールを思い浮かべましょう!

マイナースケールの1番目・3番目・5番目の音を抜き出すとマイナートライアドが完成します!

かずあき先生
かずあき先生

③テンションの指定が入る枠

テンションが入る枠

③のテンションの枠には

「トライアドにこの度数の音を足して演奏してね!」

という指示が入ります。

7th(セブンス)の「7」が入るパターンが断トツに多いです!

この枠では85%以上は「7」が指定されます!

かずあき先生
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五線譜と鍵盤で見るテンション

五線譜で見ると、こんな感じ。
の枠で用意したトライアドに、指定された音(テンション)を追加しています。

【重要】7thについて

2種類の7th

コードの世界でもっとも多用される7th(セブンス)についての解説です。

まず、下の指板図を見てみてください。

指板上の2種類の7thの位置

7thって2種類あるんです。

ゆい
ゆい

!?

細かく解説します!

かずあき先生
かずあき先生

7thについて

まず、一番ややこしい部分から解説します。

基本はm7thの扱い

7thは、②の枠にmがあってもなくても「マイナーの7度」のことを指しています。

指板上の7thの位置

マイナースケールの7番目の音のことです!

Rootと同じフレットで、2本隣の弦にある音を指します!

かずあき先生
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ゆい
ゆい

7はマイナーの7度のこと。

五線譜と鍵盤で見る7th

第7音がマイナースケールの7thの位置になっています。

指板上の7thのコードトーンの位置

「◯7」というコードはメジャートライアドに7thの音を追加。

指板上のm7のコードトーンの位置

「◯m7」というコードは、マイナートライアドに7thの音を追加します。

△7thについて

指定があるときは△7th扱い

③の枠に

  • maj7
  • M7
  • 7

という記号が入ると「7はメジャースケールの7番目の音――すなわちメジャーセブンスを使ってね!」という意味に変わります。

小文字の「m」と区別するために「maj」「△」と表記される場合が多いです!

かずあき先生
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五線譜と鍵盤で見る△7th

五線譜で見ると、7thコードの音がフラットからナチュラルになっているのが分かります。

Rと△7thの位置関係まとめ

ベースの指板上で見ると、こんな感じ。

C△7「Cメジャーセブンス」
この”メジャー”はあくまで7thにかかる言葉です。
“メジャーセブンス”という音を指している言葉です。

「Cメジャーのセブンス」ではなく「Cに”メジャーの7th”を足す」というのが正しい解釈です!

②の枠に入る「m」はCにかかる言葉。
③の枠に入る「maj」「△」は7th専用の指示になります。

インターバルについて

「インターバルについて」の記事で音程とその呼び方の知識を事前に勉強しておくと、7thの扱いについて理解しやすいと思います!

かずあき先生
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「マイナーメジャーセブンスコード」について

マイナーメジャーセブンスを構成する枠

知識がないと

ゆい
ゆい

な、なに…?
メジャー系なの?マイナー系なの?

と混乱してしまいそうな「マイナーメジャーセブンス」というコード。

  • ②の枠は①にかかる指示
  • ③の枠は7thにかかる指示

というルールさえ忘れなければ、簡単に分析することができます!

指板上のm△7のコードトーン

④追加指示が入る枠

追加指示が入る枠

④の枠では

の枠で組み上げたコードに更に追加してほしいルール」

が提示されます。

♭5の指示

Cø7

(♭5)[フラットファイブ]には

「これまで作ってきたコードの5度を半音下げてね!」

という意味があります。

五線譜と鍵盤で見るø7
指板上のø7のコードトーンの位置

Cm7の5thの音が半音下がっています!

かずあき先生
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テンションの追加指示

追加指示が入る枠

(♭5)以外の数字が入ってきたときは

  • sus, add …ルールに沿って音を改変してね!
  • 数字   …この度数の数字を足して演奏してね!

という意味の指定になります。

Fm7-5, D7+9のようにプラス・マイナスで指定されり場合もあります!
頭の片隅に覚えておきましょう!

かずあき先生
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C7(♭9)

「◯7(♭9)」という指定があった場合には、これまで作ってきたコードの音に♭9thの音を足して演奏してあげます。

コードの仕組み まとめ

コードの4つのポケット 2

コードを構成する4つのポケットのおさらいです。

①根音が入る枠
 ここで指定された音を基準にしてトライアドを組み上げます。
 ※Root, M3rd, 5thの音を重ねます。

②3rdの指定(m)が入る枠
 mがついたら、トライアドの3rdの音を♭で半音下げます。

③テンションが入る枠
 指定された度数の音をトライアドに足します。
 ※7だけの場合はマイナーの7度
 ※△(major)の指定があったらメジャーの7度

④追加指示が入る枠
 指示に合わせて、さらに音を改変します。
 ※(♭5)ならトライアドの5度を半音下げます。
 ※(9)(11)(13)ならテンションとして指定された度数の音を足します。

コードの組み方

以上がコードの構成音の仕組みになります。

一度ルールを覚えてしまえば、難しいコードも怖くありません!

この記事の内容さえ理解できていれば、どんなコードが出てきても正しい音で演奏することができるようになります!

かずあき先生
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