コードの仕組みを勉強する前に
ふたつのスケールを弾けるようにしておこう
コードについて勉強する前に、メジャースケールとマイナースケールを弾けるようにしておきましょう!
2つのスケールの形を覚えていると、コードの構造を直感的に理解できるようになります!
音度について理解しておこう【重要】
コードの構造を理解するためには、音度(ディグリー)の知識が必須です!
「初心者のための度数の数え方」の記事で、必ず事前に勉強しておきましょう!
コードネームを読めるようになろう
必要であれば、コード名の読み方も勉強しておきましょう!
コードの仕組みについて
コードの表記は、大きく分けて4つのポケットで構成されています。
① 根音が入る枠
② 3rdの指定が入る枠
③ テンションの指定が入る枠
④ 追加指示が入る枠
①根音が入る枠
①の枠には
「ここで指定した音名を1度として、3度と5度の音を重ねてコードを作ってね!」
という意味があります。
言葉にすると難しそうですが、ベースの指板で考えるととっても簡単です!
「メジャースケールの形から1番目・3番目・5番目の音を抜き出して用意してね!」という指示です。
スケールを基準に考えると分かりやすいですね!
大文字で指定された音から始まるメジャースケールを弾いてみましょう!
五線譜と鍵盤でも確認しておきましょう。
音符が3つ、等間隔で並んでいます。
このようにRoot, 3rd, 5thの3音を重ねた和音のことを「トライアド」と呼びます!
このトライアドこそが、コードを演奏するためのすべての基準になります!
②3rdの指定が入る枠
3rdを指定する枠には
「コードの3rdの音を半音下げなさい!」
という意味の「m(マイナー)」が入ります。
①の枠で用意した三和音(トライアド)の3rdの音をフラットさせます。
m(マイナー)の指示で変形したトライアドのことを「マイナートライアド」と呼びます。
♭(フラット)は「音を半音(1フレット)下げる」という意味の記号です!
こんなイメージ。
「◯m」という形のコードが出てきたら、まずはマイナースケールを思い浮かべましょう!
マイナースケールの1番目・3番目・5番目の音を抜き出すとマイナートライアドが完成します!
③テンションの指定が入る枠
③のテンションの枠には
「トライアドにこの度数の音を足して演奏してね!」
という指示が入ります。
7th(セブンス)の「7」が入るパターンが断トツに多いです!
この枠では85%以上は「7」が指定されます!
五線譜で見ると、こんな感じ。
①と②の枠で用意したトライアドに、指定された音(テンション)を追加しています。
【重要】7thについて
コードの世界でもっとも多用される7th(セブンス)についての解説です。
まず、下の指板図を見てみてください。
7thって2種類あるんです。
!?
細かく解説します!
7thについて
まず、一番ややこしい部分から解説します。
7thは、②の枠にmがあってもなくても「マイナーの7度」のことを指しています。
マイナースケールの7番目の音のことです!
Rootと同じフレットで、2本隣の弦にある音を指します!
7はマイナーの7度のこと。
第7音がマイナースケールの7thの位置になっています。
「◯7」というコードはメジャートライアドに7thの音を追加。
「◯m7」というコードは、マイナートライアドに7thの音を追加します。
△7thについて
③の枠に
- maj7
- M7
- △7
という記号が入ると「7はメジャースケールの7番目の音――すなわちメジャーセブンスを使ってね!」という意味に変わります。
小文字の「m」と区別するために「maj」「△」と表記される場合が多いです!
五線譜で見ると、7thコードの音がフラットからナチュラルになっているのが分かります。
ベースの指板上で見ると、こんな感じ。
「インターバルについて」の記事で音程とその呼び方の知識を事前に勉強しておくと、7thの扱いについて理解しやすいと思います!
「マイナーメジャーセブンスコード」について
知識がないと
な、なに…?
メジャー系なの?マイナー系なの?
と混乱してしまいそうな「マイナーメジャーセブンス」というコード。
- ②の枠は①にかかる指示
- ③の枠は7thにかかる指示
というルールさえ忘れなければ、簡単に分析することができます!
④追加指示が入る枠
④の枠では
「①②③の枠で組み上げたコードに更に追加してほしいルール」
が提示されます。
♭5の指示
(♭5)[フラットファイブ]には
「これまで作ってきたコードの5度を半音下げてね!」
という意味があります。
Cm7の5thの音が半音下がっています!
テンションの追加指示
(♭5)以外の数字が入ってきたときは
- sus, add …ルールに沿って音を改変してね!
- 数字 …この度数の数字を足して演奏してね!
という意味の指定になります。
Fm7-5, D7+9のようにプラス・マイナスで指定されり場合もあります!
頭の片隅に覚えておきましょう!
「◯7(♭9)」という指定があった場合には、これまで作ってきたコードの音に♭9thの音を足して演奏してあげます。
コードの仕組み まとめ
コードを構成する4つのポケットのおさらいです。
①根音が入る枠
ここで指定された音を基準にしてトライアドを組み上げます。
※Root, M3rd, 5thの音を重ねます。
②3rdの指定(m)が入る枠
mがついたら、トライアドの3rdの音を♭で半音下げます。
③テンションが入る枠
指定された度数の音をトライアドに足します。
※7だけの場合はマイナーの7度
※△(major)の指定があったらメジャーの7度
④追加指示が入る枠
指示に合わせて、さらに音を改変します。
※(♭5)ならトライアドの5度を半音下げます。
※(9)(11)(13)ならテンションとして指定された度数の音を足します。
以上がコードの構成音の仕組みになります。
一度ルールを覚えてしまえば、難しいコードも怖くありません!
この記事の内容さえ理解できていれば、どんなコードが出てきても正しい音で演奏することができるようになります!