【ウォーキングベース入門講座】最速でJazzが弾けるようになる方法

ウォーキングベース入門講座
高橋 和明
かずあき先生
独立12年目のフリーランスのプロベーシスト。
専門学校卒業後、楽器店の講師経験を経て独立。
現在はジャズプレイヤー、作曲家、講師として活動。
プロの質問し放題のBASS NOTEオンラインコミュニティ「Minerva」を運営中。
ウマ娘ちゃん箱推し。

ウォーキングベースの基本について

ウォーキングベースとは

厳密に「これがウォーキングベース!」という定義やルールが定まっているわけではありません。

――が。
一般的には、Jazzのベースラインと聴くと誰もが思い浮かべる「4ビートで音を歩くように繋げていくベースライン」のことをウォーキングベースと呼びます。

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これです!
4分音符で音を繋げていくベースライン、これがウォーキングベースの雰囲気です!

ロックで一般的に使われる「ルート弾き」のベースラインとは全然違う雰囲気がありますね!

かずあき先生
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4ビートとは
4分の4拍子で、4分音符を基本単位としたビートのことを4ビートと呼びます。

ざっくりと「4分音符をメインに演奏する音楽」と覚えておきましょう!

ウォーキングベースってどうやって弾くの?

難しそうなイメージを持たれがちなウォーキングベースですが、ベースラインを構築する基本ルールは至ってシンプルなんです。

  • コードトーンを踏みながら指板上を4ビートで歩く[重要度★★★★★]
  • 経過音を使って滑らかに音をつないでいく[重要度★★★★]
  • 1拍目はルートを弾いてあげると親切[重要度★★]

いずれも100%守らなくてはいけないというものではありませんが、最低限この3点を頭に入れておけばウォーキングベースの基本は完璧です!

基本をおさえてあげれば、誰でもかんたんに弾けるようになります!

かんたんに弾けるからこそ、Jazzという一期一会で演奏するような世界で普及したのです!

かずあき先生
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ウォーキングベースの弾き方

1. コード進行を確認する

ウォーキングベースを演奏するときには、最初にコード進行をしっかり確認しましょう!

2.指板上でルートの位置を確認する

指板上のスタートの位置と、次に着地するルートの位置を把握します。

1小節目を演奏している段階で、頭のなかでは2〜3小節先のルートが見えている状態が理想です!

かずあき先生
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3.コードトーンを経由しながら次のコードのルートを目指す

コードの構成音を踏みながら、次の小節のルート音を目指します。
これがウォーキングベースの基本構造です。

目次

ウォーキングベースの練習方法

YAMAHA ( ヤマハ ) / SLB300 サイレントベース

僕が生徒さんにオススメしているウォーキングベースを最短で習得する方法は

「同じ曲のベースラインを3パターンぶんコピーする」

という練習方法です。

本当に即効性があるのでオススメです!


これで弾けるようにならないなら「自分はジャズ向いてないから一回レッスン受けよう…」と思ってください。
そのくらい簡単に誰でも弾けるようになります!

かずあき先生
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例えば、Joseph Kosma氏のAutumn Leaves(枯葉)。
ジャズを勉強する人なら絶対に避けては通れない、超定番のスタンダード曲です。

などなど、名だたるミュージシャンたちがこの楽曲を演奏しています。

このAutumn Leavesのベースラインを、まずは数パターンコピーしてみましょう!

Jazzは先人の演奏を聴けば聴くほど上手くなるジャンルです。
ベースの巨匠たちが奏でるベースラインをたくさんコピーしてみましょう!

ジャズ・スタンダードの楽曲から練習し始めるのがオススメです!

かずあき先生
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最速でウォーキングベースが弾けるようになる方法

題材として、Autumn Leavesの冒頭8小節のコード進行を取り上げてみます。

例えば、こちらはパターンAのウォーキングベースライン。

そして、こちらがパターンBのベースラインです。

この2パターンのベースラインをですね。

ばばばばん!
テキトーに融合させます。

どうですか!
これだけで自分だけのウォーキングベースができちゃいました!

小節ごとにフレーズを覚えていこう

「同じ曲のベースラインを3パターンぶんコピーする」

これを何曲もやっているうちに、

  • 4度上に向かう小節のベースライン
  • 4度下に向かう小節のベースライン
  • II-V-Iの進行に対応したベースライン

というように1小節単位で自分のなかにウォーキングベースの引き出しが蓄積されていきます。

お決まりの手グセのような感覚で、指が覚えてくれます。
あとはコード進行に合わせて、自分のなかに蓄えられたフレーズの引き出しを並べていくだけ。

ね、簡単でしょ?

まずは難しく考えずに、ウォーキングベースの雰囲気を楽しむところから始めてみましょう!

数学的なジャズ奏者の視点

演奏中には、常に頭のなかで「理論的なコード進行の分析」「分析したコード進行に対応するウォーキングベースの手札」が展開され続けています!

かずあき先生
かずあき先生

本質的なウォーキングベースラインの練習講座

本来ならウォーキングベースは、音楽理論を駆使しながら「より滑らかに」「より美しく」「そして自分らしく」を追求しながら演奏するのが醍醐味なんですけども。

ゆい
ゆい

音楽理論なんて難しすぎてよく分かんないです!
耳コピは苦手で面倒くさいです!

なんか手っ取り早く弾ける方法ないですか?

という方のために、即席でなんちゃってベースラインが弾けるようになる練習方法を解説します!

Key=CのII-VI-II-Vの進行で解説します。

最初に知っておきたい音楽理論

本質的にウォーキングベースを理解するためには、音楽理論の知識が必要不可欠です!

勉強してみたい方は「音楽理論って何から勉強したらいいの?」の記事から挑戦してみてください!

かずあき先生
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1.ルート

【第1の要素】
まずは4ビートのルート弾きでウォーミングアップです。

4ビートのベースラインはリズムの誤魔化しが利きません!
コードの変わり目でリズムがヨレないように気をつけましょう!

かずあき先生
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2.ルート+5度

【第2の要素】
ルート弾きが安定してきたら、3拍目と4拍目を5度の音に変えて演奏してみましょう。

オクターブの上下はどちらを使用してもOKです!

かずあき先生
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3.ルート+3度+5度

【第3の要素】
ルートと5度で演奏できるようになったら、 次は3度の音を追加してみましょう。

2拍目を3度に変えて、トライアドのコードトーンを順番に演奏します。

メジャー系のコードではM3rdを、マイナー系のコードではm3rdを弾きましょう!

かずあき先生
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4.ルート+3度+5度+アプローチノート

【第4の要素】
4拍目の音を、次のコードのルートから見て半音上または半音下の音を追加してみましょう。
この例の場合だと2小節目のルートがAなので、その半音下のG#もしくは半音上のA#を踏んでからAに向かうことになります。

この一手でいっきにウォーキングベース感が付加されます!

半音階のことをクロマチック(chromatic)と言います!

かずあき先生
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5.他のコードトーンにもクロマチックアプローチ

【第5の要素】
慣れてきたら、各コードトーンに向かって自由に半音階でアプローチしてみましょう。

  • 3度に向かう半音
  • 5度に向かう半音
  • 7度に向かう半音
  • 次の小節の3rd, 5th, 7thに向かう半音(応用)

などなど。

クロマチックアプローチでコードの構成音を広いながらウォーキングベースのラインを組み立てていきましょう!

奇数拍(1・3拍目)ではコードトーンを、偶数拍(2・4拍目)ではアプローチノートを弾くように意識するとウォーキングベースらしいベースラインが作りやすいと思います!

かずあき先生
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美しいウォーキングベースを演奏するコツ

五線譜やピアノロールで見たときに、綺麗な階段状になるようなベースラインが理想的です。

こちらは悪い例。
「コードトーンに対してクロマチックアプローチ」というルールはそのままですが、このようなアレンジだとピアノロールで見るとガタガタです。

必ずしも間違いというわけではありませんが、これではウォーキングベースらしい響きとは言えないと思います。

音がなめらかに繋がるように経過音を混ぜてあげるのがウォーキングベースらしく聴かせるコツです!

たくさんウォーキングベースのフレーズをコピーしていくと、なめらかに音をつなげるアレンジ方法が感覚的に分かってきます!

かずあき先生
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