「オルタードスケールって何ですか?」
ジャズを勉強し始めると、真っ先に遭遇することになる「オルタードスケール」。
ジャズ = 「オルタードスケールをどれだけ美しく演奏するかを追求する音楽」だと言っても過言ではないでしょう。
そんなオルタードに関する解説です。
オルタードスケールの基本について
そもそもオルタードとは
まず、音楽の世界でのオルタードとは、オルタードテンション(alterd tension)のことを指します。
オルタードテンション
♭9th, #9th, #11th, ♭13th
テンション(9,11,13)に#シャープとか♭フラットがついたやつがオルタードテンションです!
オルタード(altered)は、
alter[動] 変化する、改造する
の受動態の言葉です。
まさに通常のテンションが変化した特殊なテンションノートが、オルタードなのです。
オルタードスケールとは
ドミナント7thコードのコードトーン(R, M3rd, m7th)に、オルタードテンションを足したスケールをオルタードスケール(altered scale)と呼びます。
オルタードスケールの構成音
Root, ♭9, #9, M3, #11, ♭13, m7th
一言で分かりやすく説明するなら「ジャズらしい美味しい音で構成されたスケール」がオルタードスケールです。
スケール=コードトーン+テンション
これがスケールの考え方の基本です!
オルタードスケールの覚え方
オーソドックスなメジャースケールのように、ポジションで丸暗記するのはNGです。
それだとオルタードスケールは実戦では使えません。
ただスケールの音を並べても、ぜんぜん美しくならないんです。
名前こそ「オルタードスケール」となっていますが、オルタードに関してはスケールとして考えないほうが使いやすいと思います。
コードとテンションをしっかり意識してオルタードフレーズとして覚えていくことをオススメします。
あくまでオルタードスケールは「オルタードテンションをまとめたもの」として捉えることをオススメします!
実際の演奏のなかでも「普段のフレーズにオルタードテンションを加える」というような意識で使ったほうが運用しやすいです!
定番のオルタードフレーズの例
実際にオルタードを使用する場面では、オルタードスケールに含まれていないP5thの音を多用します。
P5thはオルタードスケールに対応したドミナント7thコードのコードトーン由来の音なので、まったく問題なく使うことができます!
オルタードフレーズのボキャブラリーは、演奏の自由さに直結します。
偉大なジャズミュージシャンたちの音源を聴いて、お気に入りのオルタードフレーズをみつけて沢山コピーしてみましょう!
「全然分からない……」という方は、BASS NOTEのオンラインコミュニティ「Minerva(ミネルバ)」にいつでも気軽に遊びにきてください!
僕が1音ずつ詳しく解説します!
オルタードスケールの使い方について
オルタードスケールは、ドミナントモーションのトリガーになっている小節上で使えるスケールです。
もっと分かりやすく書くと「II-V-IのVの上で演奏することができるスケール」ということになります。
ジャズの勉強をしているとよく言われる「まずはII-V-Iを見つけられるようになりましょう」とは、言い換えると「まずはオルタードスケールを演奏できるポイントを見つけられるようになりましょう」という意味なんです。
ドミナントモーションしているポイントに来たら、ここぞを言わんばかりにオルタードフレーズを撃ち込んでいきましょう!