BASS NOTEで学んだ音楽理論の知識を、実際の音楽のなかに使う例をご紹介します!
セッション中の即興アレンジに!
オリジナルの楽曲作りに!
音楽理論の使用例を見てみましょう!
音楽理論を楽曲のアレンジに使ってみよう
題材: 呼び込み君
ぽぽーぽ ぽぽぽ♪
みんな大好き、呼び込み君をモチーフに解説します。
Key=DのIM7-VIm7-IV△7-V7という進行の楽曲です。
曲のKey、コード進行、コードに対応するダイアトニックのディグリー(音度)とファンクション(機能)。
この項目だけは、何があっても瞬時に導き出せるようになりましょう!
1.セカンダリードミナント
まずは着地先のコードに対してドミナントモーションするコード=セカンダリードミナントを差し込んでみましょう。
- 機能上ずーーっとトニック系のサウンドが続いてしまう場合。
- 主旋律(メロディ)が次の展開にシフトするとき。
- お手軽にエモさを演出したいとき。
などの場面でサクっと使えるアレンジの基本中の基本理論です!
Aメロ→Bメロのような1段階シフトというよりは、Aメロの中で0.5段階シフトする場面で打ち込むと効果的です!
もっとも登場しやすいのはVIm7に向かうためのIII7を挿入する使い方!
2.リレイテッドII
ひとつ前のコードとセカンダリードミナントの落差が激しいときは、リレイテッドIIコードを配置してみましょう!
着地先のコードへII-V-Iを構成するコード。
セカンダリードミナントの4度下のコード。
着地先がメジャー系コードなら◯m7
着地先がマイナー系コードなら◯ø7
のコードを配置するようにしましょう!
モーダルインターチェンジ
一時的にKye=Bmを想定している状態になります。
この状態モーダルインターチェンジと言います。(借用和音)
リレイテッドIIに関しても「セカンダリードミナントについて」の記事で詳しく解説しています!
合わせて参考にしてみてください!
3.パッシングディミニッシュ
「#Vdimの正体について」の記事で解説したドミナント7thをdim7コードに置き換えるテクニックの応用です。
ルート音がA →G#→ Gと滑らかに下降していくサウンドを演出できます。
「もとのD7の裏コードをdim化したもの」
「もとのD7をDdimと考えて回転したもの」
「着地点のG△7をG7として考えてdim化」
などの解釈でG#を導き出すといいでしょう!
4.サブドミナントマイナー
近代のアニソンでは使用率ほぼ100%のサブドミナントマイナー。
ダイアトニックコードの4番目のコード(IV△7)をマイナー化(=IVm7)して並べて配置することで、エモさを際立たせます。
楽曲のなかの「一瞬ふわっと暗くなるポイント」で登場するのは大体こいつです!
5.Vsus4
次のセクションの頭に盛り上がりのピークを持っていきたいときは、◯sus4→◯7の流れをセクション終わりにいれてみましょう!
ドミナントの響きを間延びさせずにペダルすることができるお手軽じらしコードです。
サビへのジャンプ台を作ることができます。
劇場版THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!の主題歌「M@STERPIECE」。
3:59〜の大サビ前のBメロ終わりで「Dsus4-D-B7sus4-B-Csus4-C」という怒涛のsus4三段活用が披露されています!
転調後の大サビへの巨大なジャンプ台です!
V7sus4(9)はIIm7/Vとほぼ同じ構成音のコードになります。
IIm7/Vコードはありとあらゆるジャンルで登場する多出コードなので、解釈のヒントのひとつとして覚えておくと便利です!