ベースってどんな楽器?その魅力や面白さを現役ベース講師が解説!

ベースってどんな楽器?
高橋 和明
かずあき先生
独立12年目のフリーランスのプロベーシスト。
専門学校卒業後、楽器店の講師経験を経て独立。
現在はジャズプレイヤー、作曲家、講師として活動。
プロの質問し放題のBASS NOTEオンラインコミュニティ「Minerva」を運営中。
ウマ娘ちゃん箱推し。

ベースってどんな楽器?

FENDER ( フェンダー ) / Made in Japan Traditional 60s Jazz Bass, 3-Color Sunburst

ベースとは。

低音パートを演奏する弦楽器の総称である。

ベース(弦楽器) – Wikipedia より

ベースは音楽において最重要な楽器

ベースは、ギターよりも1オクターブ低い音域を担う楽器です。
その音の低さから、音楽に詳しくない人からは

「ベースなんて全然聴こえないし地味な楽器じゃん!いらないでしょ!」

なんて言われてしまうような楽器です。

しかし、その本質は真逆です。

ベースとは、まさに音楽の根源(ベース)を支える楽器です。

バンドの美味さはベーシストの腕で決まります。
ベースがいるからアンサンブルが安定します。
ベースがあるから音楽に厚みが生まれます。
ベースのおかげで楽曲がドライブします。

科学ジャーナル誌のサイトPNASでも「生物学的にベースこそが最重要の楽器である」という研究報告が掲載されています!

▶生物学が立証、バンドで最重要なパートはベースだった: GIZMODEさんより

かずあき先生
かずあき先生

ベースの役割

ROLAND ( ローランド ) / VAD506 V-Drums Acoustic Design

ベースの最重要な役割は、地を這(は)うようなリズムの波を生み出すこと。
そして、音楽の根底にあるコードの進行を誘導すること。
この2つです。

ゆい
ゆい

リズムってドラムの役目ですよね?

――という認識は厳密には間違いです。

バンドの中でビートを刻んでリズムをキープするのはベースの役目です。
ドラムは、ベースが生み出したリズムにアクセントを添えるのが仕事な楽器です。

もちろん様々な考え方や演奏スタイルがあるので、諸説ありです!

かずあき先生
かずあき先生

ベースがあるからドラムは成立するし、ドラムがあるからベースが映えます。
リズム楽器同士の音の対話が楽しめるのも、ベースならではの魅力ですね!

目次

ベースの魅力について

https://twitter.com/KAZUAKI_virgiL/status/1076857416493330432?s=20&t=vXznQNKF_xF_3_HTOns1Fg

場の空気を支配できる楽器である

ベースの最大の魅力は「支配力を持った楽器である」ということに尽きると思います。
場の空気を支配する力は、ベースだけに与えられた特権です。

わかりやすいところで、ひとつ例を挙げてみましょう。

たとえば。
ライブやコンサートに行ったとに、演奏に合わせて手拍子をしますよね。

あの観客の手拍子のタイミングを操作するのは、実はベースの仕事なんです。
発音するタイミングや音の切り方を変えてあげると、同じ曲を演奏しているのに手拍子の位置が表拍になったり裏拍になったりします。

ちょっとコツを掴めば、お客さんの体の揺れまでコントロールすることができるようになります。

指先の使い方ひとつで会場のノリや空気を操作・支配できるのが、ベースという楽器の最大の魅力だと思っています。

自分の呼吸ひとつで会場にいる何千人というお客様の手拍子や身体の動きを自由に誘導できる感覚は、一度味わうと病みつきになります!

かずあき先生
かずあき先生

初心者でも楽しめる楽器である

そんな最重要で責任重大なベースですが。

ちょっと頑張れば誰でも弾けるようになる楽器です。
決して難しい楽器ではありません。

………いや、難しいんですけどネ。

かずあき先生
かずあき先生

たとえば。
サックスやトランペットのような管楽器は、音をまともに鳴らせるようになるだけでも大変です。
とにかく体力と肺活量が必要になるので、初心者さんの場合だと肉体改造レベルのトレーニングが必要になります。

ヴァイオリンやヴィオラのような弓を使う楽器も、角度や力加減をマスターしないとノイズすら出すことができません。
正しいピッチ( =音程)の音を鳴らせるようになるためにも、かなりの時間を要します。
本体も弦も弓も高級品なので、初期費用もかかります。

かたや、ベースは指で弦をはじけば音は出ます。
音を鳴らすまでの敷居がゼロなんでんす。

そして、弦の本数が少ないです。
憎きライバル、ギターさんの弦は6本。我々ベースは4本です。
弦は少ないに限ります。

さらに、ベースは基本的に単音で演奏する楽器です。
一生懸命に複数の弦を同時に押さえる必要がないんです。

初期費用もお得です。
初心者向けセットなら、本体込みで一式20,000円以下で買い揃えることができます。

ベースは他の楽器に比べると、すっごくとっつき易いやさしい楽器なんです!

どうですか!
これからベースを始めてみようと思っている読者さん!

ちょっと練習すれば弾けそうだと思いませんか!
実際弾けるんです!

ベースは本当に気軽に楽しめる楽器なんです!

かずあき先生
かずあき先生

簡単だけど一生遊べる楽器である

上記のように、ベースは簡単に音を鳴らすことができる楽器です。

ですが。
突き詰めていくと、一生かかってもマスターすることができないほど奥が深い楽器です。

そりゃそうでしょう!
指を離すタイミングひとつで、会場のノリをひっくり返してしまえるような楽器なんですから!

小技を勉強しだしたら、キリがありません。

極めると、ベースラインとメロディを同時にひとりで演奏することもできるようになります。

演奏技術。音楽理論。機材。人との繋がり。
どんどん沼にハマって一生遊べる最高の楽器です!

ベースを仕事にして10年目の僕自身でさえ、毎日勉強・練習を続けていても足りないくらい奥が深い楽器なんです!

かずあき先生
かずあき先生

楽器はウソをつかない

YAMAHA ( ヤマハ ) / SLB300 サイレントベース

もう一点だけ魅力を語らせてください。

楽器って、絶対に嘘をつかないんですよ。
ベースは絶対に自分を裏切らないんです。

楽器への熱が、100%出音に反映されます。
練習した量が、必ず自分を助けてくれます。
勉強した分だけ、楽しさが広がります。

何があっても、自分の腕は自分の味方。
信じられるのは自分のみ。

良い演奏ができるのも、できないのも自分次第。
どんなに大きな失敗をしようが、それは自分だけの責任。

素直でくもりのないシンプルな世界。
ベースだけは絶対に自分を裏切らない。

それがベースの魅力です。

ベースの世界においでませー!

かずあき先生
かずあき先生
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