プロベーシストになって変わったこと【ミニマル思考】

プロになって変わったこと

先日、プロ志望の生徒さんから

ゆい
ゆい

「プロになって変わったことはありますか?」

という質問をいただいたので、それに回答してみようと思います。

高橋 和明
かずあき先生
独立12年目のフリーランスのプロベーシスト。
専門学校卒業後、楽器店の講師経験を経て独立。
現在はジャズプレイヤー、作曲家、講師として活動。
プロの質問し放題のBASS NOTEオンラインコミュニティ「Minerva」を運営中。
ウマ娘ちゃん箱推し。

プロベーシストになって変わったこと

練習に割くリソースを減らすようになった

正しいリズムで弾くとか、
指が動くようにするとか、
音の打ち損じを無くすとか、
神経の伝達速度を育てるとか、
そのあたりの基礎は完成しているのが大前提として話を進めます。

楽器を始めた頃は、新しい技術を磨くための練習に夢中でした。
プロになってからは、どんどん練習に割くリソースを減らす方向へとシフトし始めました。

今、私が定期的に入る現場でも

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『可能な限り練習はしたくないよね』

という共通認識があります。

決して怠けているわけではありません。

「5日後までに100曲弾けるようにしてください!」みたいな案件が普通に入ってくる世界なので、お互いに少しでも負担を減らし合いたいが故の合理的な戦略です。

アーティストの思考から、業務を遂行する職人の思考に変化した結果だと思っています。

「この曲、去年もやったことあるよね!」
「なるべく我々の十八番の曲から選ぼう!」
「あの曲と同じコード進行の曲にしよう!」

などなど。
事前に演奏する楽曲を選んでいいときは、なるべく脳への負担が少ない曲を選ぶようにしています。

もちろん、プロとして最適な選択をするように心がけています!

かずあき先生
かずあき先生

技術よりも対応力を磨くようになった

練習の方向性に関してもう1点。

咄嗟に演奏できる曲数を増やしたり。
初聴の曲を演奏ときの予測精度を高めたり。

プロになってからは、演奏技術を磨くよりも知識やそれを使った対応力を磨くことに注力するようになりました。

自分の興味関心よりも、現場でクライアントに求められることを優先するようになった感じでしょうか。

かずあき先生
かずあき先生

少ないリソースで、より華やかな演奏を。
そのためには、幅広く応用の効く基礎知識や技術が最重要になります。

機材が最小限になった

足元機材の写真

学生の頃は、足元に要塞のようなエフェクターボードを組むことに憧れていました。

今では、どこへ行くときもシールド1本です。
楽器や指先の正しい使い方を覚えたのも相まって、最小限の美を追求するようになりました。

使用機材が減ることは、トラブルの要因が減ることに直結します!
現場ではトラブルの要因を潰す=事故を減らすことが大切です!

かずあき先生
かずあき先生

「1日に6ヶ所でライブ」みたいなお仕事に最適化しようとすると、自然と取り回しの良さを追求するようになってくるんです。

アンプはサイズと重量を優先。
ギグバッグは収納力と機動性を優先。
譜面台は折りたたみ時のサイズを優先。

現場を飛び回る演奏屋さんにとって、コンパクトなのは正義です。

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『足元に機材を広げるような人とは仕事したくないよね。
 かずあき先生は身軽だから信頼できるよ。』

なんていう有難い言葉をいただいたこともあります。

機材が少ないというのは、それだけで大きなステータスになるのです。

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よりLightlyなベーシストに

仕事のスタイルも、機材も、マインドも。
私が大切にしている「Lightlyな生き方」に近づいてきました。

プロになって一番変わったことは、ベーシストとしての自分の生き方が洗練されてきたことかもしれません。
自分なりのLightlyな生き方が確立してきました。

より効率的に。より美しく。

皆さんはどうですか。
自分のなかのベーシストとしてのスタイル、確立できてますか。

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