【音楽理論】
— 高橋和明/演奏屋さん (@KAZUAKI_virgiL) April 4, 2023
FFさん市場調査ー!
今回のワードはコレだ!
『コンティギュアスモーション』
コンティギュアス・モーションって何ですか…?
ドミナントコードのルートが連続して
- 半音上行
- 全音上行
- 短3度上行
- (長3度下行)
のいずれかに進行する手法を指します!
――なんて音大の教科書みたいな難しい言葉を並べても分かりにくいので、分解しながら詳しく見てみましょう!
コンティギュアスモーションについて
contiguous
接触(隣接)している, 切れ目なく連続した
――という意味の言葉です。
コンティギュアスドミナント
| G7 | Ab7 | A7 | Bb7 | Eb△7 |
例えば、こちらのコード進行。
G7からスタートしてBb7まで半音階ずつ上行しています。
このアプローチは「秩序ある無秩序」を作り出すことで調性を曖昧にして、安定した退屈なサウンドをフワッとさせることができます。
これがコンティギュアスモーション( =contiguous motion)の基本の動きです。
ドミナントコードが一定のルールで連続して動いています!
この例の場合はドミナント7thコードがコンティギュアスモーションしているので、コンティギュアスドミナント( =contiguous dominant)と呼ばれます。
コンティギュアスドミナントの基本は以下の3パターンです。
- up a 1/2 step(半音上に進行)
| C7 | C#7 | D7 | - up a whole step(全音上に進行)
| C7 | D7 | E7 | - up a minor 3rd(短3度上に進行)
| C7 | Eb7 | Gb7 |
覚えておきましょう!
コンティギュアスII-V
コンティギュアスドミナントにリレイテッドIIを挿入するとコンティギュアスII-V( =contiguous II-V)と呼ばれるパターンが完成します。
この形がコンティギュアスモーションの中では一番有名かも。
- up a 1/2 step(半音上に進行)
| C-7 F7 | Db-7 Gb7 | Dm7 G7 | C | - up a whole step(全音上に進行)
| Bb-7 Eb7 | C-7 F7 | D-7 G7 | C | - up a minor 3rd(短3度上に進行)
| Ab7 Db7 | B-7 E7 | D-7 G7 | C |
コンティギュアスしているのは、あくまで太字にしたドミナント7thコードの部分です!
挿入したRel.IIコードに惑わされないように!
John ColfraneのMoment’s Noticeの冒頭が一番有名な例になります。
違う調のII-Vのパターンが繰り返されているのが特徴です!
このようにII-Vが繰り返されているパターンを「コンティギュアスパターン」と呼んだりもします!