- リードシートを見ないで演奏はできるようになりたい。
- そもそもコード譜って暗譜したほうがいいの?
- 譜面を見ていると上達しないって本当?
という方に向けて、プロの視点からお話ししてみようと思います。
ジャズを演奏するときはコードは暗記するべき?
結論: 当分は覚えなくても問題なし!
最高の理想は暗譜です。
コード進行、もとい曲の構成が頭に入っているのが理想的な状態と言えます。
ただ、これはあくまで最終的な理想のお話。
コード譜やリードシートを見ながら演奏しても、何の問題もありません!
譜面台を置いてもいい場面では、遠慮せずに楽譜を見ちゃいましょう。
プロのライブでも、コード譜を見ながら弾いてる人はたくさん居ます。
なにか不都合が生じないかぎりは、いくらでも譜面に頼ってOKです。
僕もセッションホストの仕事をするときは、なるべく楽譜を開くようにしています!
初心者さんに「楽譜を見ても良いんだ!それなら弾けるかも!」と思ってもらうためです!
少しずつ楽譜離れにも挑戦してみよう
ただし。
ジャズの醍醐味は、一期一会の掛け合いです。
メンバー同士でお互いの演奏を聴きながらの「空気の読み合い」や「アイコンタクト」が楽しいんです。
ずーっと楽譜と睨めっこしていては、その楽しさを満喫できません。
もったいないと思いませんか。
せっかくセッションに来たのに楽譜に釘付けなんて、友達とご飯を食べにきたのにずーっとスマホを触っているようなものです…!
ジャズは目で演奏する音楽ではありません。
耳と空気で奏でる音楽です。
最初はどんどんコード進行表に頼りましょう。
それが大正解です。弾けることが1番楽しいので。
慣れてきたら、少しずつ楽譜を見ている時間を減らしてみてほしいなと思います。
先生は暗記してるんですか?
現場で演奏する頻度の多い150曲くらいは覚えています!
何百回もやってきたので、気付いたら覚えてました。
コード進行を覚えるメリット
演奏の間違いが減ります。
「譜面を追いかけることに必死な頃よりもジャズを楽しめるようになるよ!」みたいな感覚的なことよりも、まず書いておきたい現実的なメリットです。
今弾いてる部分から見て、数小節ぶん先に弾かなきゃいけない音が頭のなかで思い描けるようになります。
演奏に余裕が出てくるのはもちろん、目標の小節にたどり着くまでにアレンジまで計算する時間ができるようになります!
とくにバックングよりもベースソロに苦手意識がある方は、一度コード進行を覚える方向にシフトしていただきたいです!
見える世界がぜんぜん変わってきます!
効率的な暗譜の方法について
暗譜の考え方
コードの丸暗記はNG
例えば、この8小節を覚えるとします。
「Cm7→F7→B♭△7→E♭△7…。」
これは1番悪い覚え方です。
丸暗記は非効率だし、転調にも対応できません。
コードネームで丸暗記を試みるのはやめましょう!
良いことないです!断言します!
まずはディグリーネームで覚えてみよう
ピンクはKey=B♭視点 / 青はKey=Gm視点
「IIm7→V7→I△7→IV△7…。」
曲を覚えるときは、最低限ディグリー(度数)で覚えることを心がけましょう。
コードネームで覚えるよりも、情報量が圧倒的に少なくなるのでオススメです!
急な転調にも対応しやすくなります!
この覚え方をするために「ディグリーネーム」や「ダイアトニックコード」の知識が必要になってくるのです!
ストーリーで覚えられるうようになろう
コードの流れをストーリーで覚えられるようになると
「メジャーの2514」
「マイナーの251」
これだけで済みます。
僕は暗記している曲の8割はこの覚え方をしています。
大体のジャズマンはこの形式で暗記していると思います!
暗譜の方法 (かずあき先生仕様)
ここからは僕のお話。
急遽コード進行を頭に入れなければいけなくなったとき、僕はソロベースを演奏しながら覚えるようにしています。
経験上、僕にはこの方法が一番効率よく覚えられる手法でした!
- まずは自分のパートよりもテーマのメロディを覚えます。
- そこにコードを付けて演奏できるようにします。
ある程度音楽を勉強している方であれば、メロディを聴けば自然とコード進行が頭に思い浮かぶはずです。
ここに、前述の”コード進行をストーリーで覚える方法”を合わせることで、短時間でコードとメロディを頭に入れることができます。
ソロベースが弾ける方はお試しあれ!
メロディのノートが「現在のコードに対して何度の音なのか」を合わせて覚えると、コードスケールが見えてきて更に効率的です!