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こんにちは。
全日本アンチ5弦ベース協会の元会長、高橋です。
僕はプロになってから10年以上、4弦ベース1本で生きてきました。
そんな僕がまず断言できるのは「5弦ベース、必須ではない!」ということ。
これは間違いありません。
5弦ベースなんて人類の負の遺産です。
え、えぇ……。
そんなアンチ5弦派だった僕が、5弦ベースに本気で惚れてしまったメリットを紹介します!
Low-B弦に親指を置ける とか。
音域が拡張される とか。
4弦でアポヤンドができる とか。
ネックが太くて格好良い とか。
――こんな「無理やり捻り出しました!」みたいな薄っぺらいメリットはBASS NOTEでは紹介しません。
もっともっと本質的な5弦ベースの最大のメリットを紹介します。
5弦ベースのデメリット
5弦ベースのメリットを語る前に、前提として覚えておいていただきたいデメリットについて紹介させてください。
5弦最大の魅力を、よりリアルに語るためです。
5弦ベースは「弦が1本多い」というだけで
- ネックが太い
- ボディが重い
- ミュートが大変
- 弦間が狭くなる
- 鳴りが悪くなる
- 見たが目ダサい
- 指板が可視化しづらい
などなど、擁護できないようなデメリットが爆発的に増えます。
正直なところ、4弦ベースで事足りるんです。
少なくてもセッションの仕事の現場では、5弦ベースが必須になる場面は10年間ほぼありませんでした。
不要だし扱いにくい格好悪いし。
楽器界の失敗作みたいな存在の5弦ベース。
…それでも、この莫大なデメリットを許容してでも使いたくなる大きなメリットがあるんです。
5弦ベースのメリット
結論から。
『Key=C〜Eの曲でも、E弦ルートのKeyと同じ処理でディグリーを考えることができる』
これが5弦ベースの最大のメリットでしょう。
演奏中の脳への負荷が半分以下になります。
もうね、めっちゃラク!
5弦ベース is 神!
このKeyを5弦ベースで演奏するとLow-B弦にトニックがくるので、ダイアトニックの展開がものすごく簡単なんです。
4弦ルートのときと同じ形で指板を見ることができます。
僕は『初めて聴く曲をその場で合わせて演奏する』という仕事をしています。
現場では「曲が始まってから3秒以内にKeyを特定してダイアトニックを指板上に展開する」というスキルが必要になるので、このハンデはとても大きいんです。
4弦ベースでこのKeyの曲を演奏すると、トニックがA弦にきます。
ベースラインを低音に寄せるためには、指板の見方を基本形から大きく変えなくてはいけません。
これが非常に面倒臭い…。
「指板を理論的に見るときに超ラク」
これが最大のメリットだと感じました。
これに気付いた瞬間に5弦ベースが大好きになりました。
逆に言えば、この恩恵が必要ない方が5弦ベースを使うメリットはひとつも無いのではないかと思っています。
※あくまで個人の偏見です。
5弦ベースの購入を検討中の方、5弦ベースの売却を考えている方。
ひとつの意見といて参考にしてみてください。